News & Contents
- 2024-11(1)
- 2024-10(2)
- 2024-08(3)
- 2024-06(2)
- 2024-04(1)
- 2024-03(2)
- 2024-02(1)
- 2024-01(3)
- 2023-12(1)
- 2023-10(4)
- 2023-09(3)
- 2023-08(2)
- 2023-07(1)
- 2023-06(2)
- 2023-05(2)
- 2023-04(3)
- 2023-01(1)
- 2022-12(2)
- 2022-10(2)
- 2022-09(4)
- 2022-06(1)
- 2022-05(4)
- 2022-04(1)
- 2022-01(3)
- 2021-12(1)
- 2021-11(2)
- 2021-10(3)
- 2021-07(2)
- 2021-06(1)
- 2021-05(4)
- 2021-01(1)
- 2020-12(1)
- 2020-11(2)
- 2020-09(2)
- 2020-05(1)
- 2020-03(1)
- 2020-02(1)
- 2019-12(3)
- 2019-11(7)
- 2019-09(1)
- 2019-06(2)
- 2019-05(1)
- 2019-04(3)
- 2019-03(4)
- 2019-02(5)
- 2019-01(1)
- 2018-11(4)
- 2018-09(6)
- 2018-08(5)
- 2018-05(2)
- 2018-04(2)
- 2018-02(5)
- 2018-01(2)
- 2017-12(3)
- 2017-11(1)
- 2017-09(5)
- 2017-08(2)
- 2017-07(4)
- 2017-06(2)
- 2017-05(4)
- 2017-03(1)
- 2017-01(4)
- 2016-12(3)
- 2016-10(1)
- 2016-09(1)
- 2016-08(3)
- 2016-07(6)
- 2016-06(4)
- 2016-05(1)
- 2016-04(1)
- 2016-01(1)
- 2015-12(3)
- 2015-11(3)
- 2015-10(1)
2019/04/24
[ インタビュー ]〝色と言葉の持つチカラで表現した、ココロを灯すろうそくを〟 ろうそく作家、ろうそく・雑貨ギャラリー「i r o あかり」オーナー 関口文子さん〈後編〉
ろうそく作家であり、福岡・直方にある、ろうそく・雑貨ギャラリー「 i r o あかり」のオーナーでもある関口文子さん。ご自宅の一角に設けられたアトリエスペースで、ものづくりとの出合いについてや、日々に生かすろうそくの魅力をじっくり伺いました。後編は、作品に対するご自身の捉え方や、進化しつづけるiroあかりの、これからのものづくりについてお話いただきました。
2つの試験用ろうそく。ろうそく芯の太さによって燃焼の様子や時間がどのように変化するのか、実際に灯して、比較観察しているところ。
■キャンドルとろうそく
「演出のための〝キャンドル〟よりも、自分のための〝ろうそく〟を」
ー最新号で記事にさせていただいた際※に気づいたことは、いつも作品のことを〝キャンドル〟ではなくて〝ろうそく〟と呼んでおられることでした。
「そうですね。自分の中では〝キャンドル〟というより〝ろうそく〟の方が作品のイメージに近いです。それも漢字の〝蝋燭〟じゃなくてひらがなの〝ろうそく〟」
ー関口さんの中で、その違いとは何でしょうか。
「私のイメージでは、キャンドルは華やかなもの、非日常的なイメージがあります」
ーなるほど。確かに、私も友だちを自宅に招くとき、部屋の雰囲気がオシャレになるようにキャンドルをつけることがあります。
「他人のために演出するものとしての印象がありますよね。一方ろうそくは、どちらかといえば仏壇のろうそくや、自分の生活に沿うような、もっと身近なものというイメージがあるんです。私のろうそくはそちらに近くて、何か特別な時に灯すのではなくて、日常に灯すあかりをつくりたいと思っています。自分のリズムをととのえるための日々の暮らしに寄り添うあかり」
ーだから、ご自身のことを〝ろうそく作家〟だとおっしゃっているんですね。
「そうですね。たまにイベントなどで〝キャンドルアーティストの関口さん〟とご紹介いただくことがあるんだけれど、すこし違和感が。(笑)どちらでもいいです(笑)」
※「iroあかり」の記事はvol.7「手のひらサイズの旅」に掲載しています。
ろうそくが徐々に固まっていく一連の様子。火にかけて溶かしたパームワックスを容器に流し込み、色粉で色付けが終わったあと、底や側面に少しづつ独特の結晶模様が見えてくる。(1枚目)固まりきる前にろうそく芯を差し込む。(2枚目)全体的に白く柔らかい色合いになれば、固まった合図。芯を適度な長さに切りそろえたら、完成。(3枚目)
■iroあかりのこれからのこと
「今は変化中。自分でも今後どんな作品になっていくのか楽しみ」
ーこれからはどのような作品を作られたいですか?
「瓶入りのろうそくを卒業することにしました。5年前、石油系の素材からパームワックスや大豆ワックスなどの天然素材に変えたのをきっかけに、瓶入りの作品を創り始めました。天然素材なので、身体にも優しく、空気の汚れも少ないので、もっと灯してもらいたい、そんな理由からだったのですが、最近は作りたいものが変化してきました」
ー瓶入り作品を卒業された最近の関口さんの作品から、絵のような印象を受けました。
iroあかりの最近の作品。
「ろうそくというキャンバスに色をのせるイメージで、絵画的な作品を作り始めています。今は変化中なので自分でも今後どんな作品になっていくのか楽しみです」
ー最後に、日々のなかで生かすろうそくの、おすすめの使い方がありましたら教えてください。
「そうですね。その人にとって心地良いものであれば、何でもありだと思います。お風呂で灯したり、寝る前に灯したり。私は日が暮れる頃に灯します。夕飯の支度をする前に一旦呼吸を整えるために灯す。ろうそくの炎は「1/fのゆらぎ」と言われ、自然界の周波数と同じなんです。マイナスイオンも発生させるのでリラックスの効果も得られます。自分のリズムを整えるものとして自由に使ってもらえるとうれしいです」
-
「何か特別な時に灯すのではなくて、日常に灯すあかり」
「自分のリズムをととのえるための、日々の暮らしに寄り添うあかり」
そのような思いとともに、色と言葉のチカラによって創作活動を続けてこられた関口さんへのインタビューでした。
日々進化しつづけるiroあかりのろうそくを、5月開催のイベント「エフブンノイチなもの」へお届けいただくことになりました。心地よい初夏の季節、ぜひお出かけください。
-
関口文子 Fumiko Sekiguchi
福岡・直方にある、ろうそく・雑貨ギャラリー「iroあかり」オーナー。ろうそく作家。また、頭にあることを書き出し、自分の心を見つめ直すための自己認識ツール「マッピング」の手ほどきなど、多方面から「自分さがし」の力添えを行なっている。 作り手たちの温もりを感じる作品や、ろうそくを販売するギャラリーは、今年で13年目を迎える。
[iroあかりfacebook] https://ja-jp.facebook.com/iroakari/
[イベント エフブンノイチなもの 詳細はこちらからご覧ください]
https://ehubunnoichi.com/info/2515323
聞き手:Keiko Nagao
by londel