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7月17日(祝)に肥後細川庭園 松聲閣 花菖蒲の間にて
1/f(エフブンノイチ)vol.4 出版記念ワークショップ
「ハマグリで、味わう、つくる、あそぶ」
~ハマグリの和菓子を味わい、香合づくりと貝合わせを愉しむ~を開催いたしました。
(肥後細川庭園 夏の風景)
(松聲閣 外観)
(会場となった1階 花菖蒲の間。
装飾が魅力のラインプシェードは、かつて学問所であった当時のものを磨き直し、
今も大切に使用されています)
今回は、1/f最新号 vol.4『乙女のあそび』の巻頭特集で取り上げた
いにしえの姫方の遊び研究会「こゆるき会」主宰である村田真知子さんを
講師にお招きし、いにしえより伝わるハマグリの貝に親しむ講座を行いました。
(講師の村田真知子さん)
第一部、「味わう」のプログラムでは、
京都の老舗和菓子店 甘春堂からお取り寄せをした
「貝合せ」を賞味するひとときを過ごしました。
ハマグリの貝の中にはお抹茶あんが練り込まれた葛菓子が包まれています。
見た目も夏らしい、涼やかな一品です。
第二部ではその貝殻を教材として用い、香合づくりを楽しみました。
型を取って、貝の内側に金箔を貼付けていきます。
貝の曲線に沿って貼付ける作業は集中力が求められ、
皆さまも真剣に取り組んでいらっしゃいました。
その上からお好みの構図で桜のシールを用いて意匠を施します。
シンメトリーにしてみたり、左右で流れをつけたりと
お一人おひとりデザインはバライティーに富んでいました。
そして貝の外面には、香の図(源氏香に使われる図)を銀箔で意匠します。
今回、本誌『乙女のあそび』の特集名にちなみ
村田さまが、源氏物語二十一巻『少女(おとめ)』の香の図を選んでくださいました。
世界にたった一つだけの貝香合の出来上がりです。
(源氏香 香の図 少女[おとめ])
第三部では、参加者のみなさまが制作した貝香合を用いて
本誌にて特集した平安時代の典雅な遊び「貝合わせ」を実際に体験しました。
緋毛氈の上に貝が並ぶと、目の前が華やかな風景に変わります。
貝合せの歴史などの説明に耳を傾けながら、実際に触れてみます。
貝が重なる時のカチッという正解音が響くと、歓声が上がりました。
最後には全ての完成作品を並べて撮影会をします。
鮮やかな桜吹雪の風景は豪華な雰囲気を醸し出します。
貝合わせ体験の後は、参考作品の紹介のひとときでした。
今回のワークショップで触れた知識を生かして、
さらにどのような貝香合や貝合わせの道具に応用できるか学びました。
(ひな祭りの時期に販売されるものなどの
身近に手に入れることができるハマグリを使って作られた参考作品。
貝一つひとつの色や形の違いを鑑賞し、
日常で楽しむことができるハマグリの魅力を味わいました)
そして、プログラムの最後にはサプライズとして
講師お手製の香合用巾着袋が贈られ、和やかなひとときとなりました。
(桜柄があしらわれた千代紙の巾着袋に淡路結びが施されています)
いにしえのはまぐりの魅力を存分に味わうことができたゆったりとした3時間でした。
今回このワークショップは、ロンデルにとって初めてのイベント実施となりました。
講師の村田真知子さま、会場の肥後細川庭園のみなさまにたくさんのご協力を賜りました。
そして、ご参加くださいましたみなさまに心より感謝申し上げます。
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♦♢♦肥後細川庭園の公園だよりにて、
今回のイベントをご紹介していただきました。
ぜひご覧ください♦♢♦
【肥後細川庭園 公園だより】
http://parks.prfj.or.jp/higo-hosokawa/bulletin/雅の世界%E3%80%80はまぐりの香合/