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2022/12/23

[ 本文挿絵カット担当 ]『夜が明けそめたとき』原野百合[著](YOBEL,Inc、2022年)

[ 本文挿絵カット担当 ]『夜が明けそめたとき』原野百合[著](YOBEL,Inc、2022年)

[ Londel Design ]

 

原野百合さんによる新刊小説『夜が明けそめたとき』の本文中挿絵を担当いたしました。

 

ご自身の闘病体験を元に執筆されたという、この季節らしいノベルです。

 

一昨年と昨年に続けて出版された『ベツレヘムの星』シリーズに引き続き、冬景色などのイラストを添えました。(12カット)

 

Yobel,Inc さんから、クリスマスの新刊です。

 

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Book detail—————

『夜が明けそめるとき』原野百合[著]

発行:YOBEL,Inc

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#londeldesign 

#yobel 

2022/12/16

[ 書籍装幀・装画 担当 ]『日常の神学』岡村直樹[著](いのちのことば社)

[ 書籍装幀・装画 担当 ]『日常の神学』岡村直樹[著](いのちのことば社)

岡村直樹さんの新刊『日常の神学』の装幀と装画、中扉デザインを担当しました。

 

表紙の紙はファーストヴィンテージのリネン。少し繊維も混じった、ぬくもりのある紙です。

 

キリスト教系書籍 専門出版社・いのちのことば社さんより、新年の新刊です。

 

Book detail—————

『日常の神学』岡村直樹[著]

発行:いのちのことば社

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2022/10/24

[ イベント ]11/27(日)「リトルプレス博 あなたの知らない世界」@広島蔦屋書店(広島市)

[ イベント ]11/27(日)「リトルプレス博 あなたの知らない世界」@広島蔦屋書店(広島市)

11/27(sun)、広島蔦屋書店さんで開かれる「リトルプレス博2 あなたの知らない世界」に『1/f』を並べます。

 

詳細こちら▼

https://store.tsite.jp/hiroshima/event/humanities/29480-1434041013.html

編集人も一日、エフイチのブースにおります。

バックナンバー(現在ご用意のあるもの)はお手にとっていただけるようにと思っています。のんびりめくってみてください。

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当日、お話する機会もすこしあります。

 

作り手によるリレートークで編集人もちいさな読みものづくりの妙味についてちょっぴりおしゃべりできたらとおもいます。

'15年の創刊号から、鞆の浦や尾道、宮島など折々でエフイチにおさめてきた広島の地での初めてのイベントでもありたのしみもひとしお。下の写真はvol.7の旅特集で出かけた宮島・弥山。今でもあの紺碧がまぶたにくっきり焼きついています。お近くの方、よろしければ。

 

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「リトルプレス博2 あなたの知らない世界」

11/27(sun)10:00-17:00

 

広島T-site/広島蔦屋書店⁡

〒733-0831 広島市西区扇2丁目1-45

2号館2F  SQUARE GALLERY にて

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2022/10/09

「トムネコゴの『話しを聴くネコ』」

「トムネコゴの『話しを聴くネコ』」

 

 

今から5年ほど前のこと。

 

「人の話を聴く会」に通い始めて、3回ほど経ったときのことでした。会が終わりトムネコゴを出ると、晩秋の冷えた風が公園の木々を揺らしていました。

 

池の周りを歩きながら駅の方面まで向かうと、七井橋通りへとつづく階段から漏れる街頭の灯りが、いつもとちがって見えたのを覚えています。なんだか、まるで自分の両目のレンズが磨かれたような感覚で、オレンジ色の灯り一つひとつが粒立って感じられました。

 

「なんでこんな風に」と目をしばたたかせながら、衝動にかられて、おもむろにかばんからカメラを出したことを覚えています。

 

その時に撮った一枚は、2017年の冬に発行した『1/f  vol.5』のアルセーニ一・タルコフスキーの詩に写真を添える巻頭記事に載せました。

 

街頭の灯りを写しただけの地味な一枚ですが、使うときめて。

 

お店に断りを入れることもなく、キャプションに「ネルドリップコーヒーがおいしいお店からの帰り道」なんて勝手に書いたりもして。

 

「人の話を聴く会」はとてもこれでは言い尽くせず、既に回を重ねられていた後に、この集いを知った私が参加できたのも後半の数回でしたが、私にとっては毎回自然と、こうした記憶のフックになりそうなしるしを残したい、という気持ちを起こさせました。

 

 

 

 

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これは、東京・吉祥寺、井の頭公園のはずれにある、落ち着いた静かな時間を過ごしたい人のための喫茶店「トムネコゴ」で、2017年10月まで定期的に開かれていた小さな催しのことです。

 

音楽家、ミュージシャン、パフォーマーなど。

 

毎回、有名無名ジャンルを問わず、さまざまな背景やなりわいを持つゲストが招かれ、店主自ら聴き手となり約2時間対話するという、名通りのシンプルな内容。

 

対談やディスカッションという言い方ではこぼれ落ちてしまう、やはり「聴く」という表現がいちばんしっくりくる時間。

 

集まった数十名の客たちは、ペンダントライトの下で向き合う2人を中心に膝をつき合わせながら、淹れたてのコーヒーを片手に耳を傾けています。

 

 

 

店主は話し手の目をじっと見て、率直で簡潔な質問を投げかける。ゲストもそれに応じて滔々と語り始めたり、時に沈黙が続いたり、またはっとひらめいたり。時々、聴衆から沸き起こる笑いも飲みこんで、対話は思ってもみなかった方向へと深まっていく。

 

もう少しこの先を聴きたいな、そんなたけなわに、いつも決まって店の奥から小さく流れてくるのは、ビリー・ホリデイが歌う「When You’re Smiling」。

 

あの軽快なメロディーは、そろそろお開きの合図だったのだろうか。そして店主は「では、帰ってください」とさらっと締める。聴衆はわいわいがやがやと散会。

 

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今回そんな「人の話を聴く会」に、私も紙の上で話し手として参加させてもらうという、貴重な機会がありました。

 

エフイチでも楽しみにされている方が多いと思いますが、小誌にショートストーリーやエッセイを寄せてくださっている、トムネコゴ店主・平良巨さんが10月に発行されたばかりの新刊『話しを聴くネコ』(とむねこ堂)に、この時のインタビューが掲載されています。

 

 

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新作は「人の話を聴く会」を紙の上でやってみる試みだったといいます。

 

話し手の言い惑いやちょっとした間など、その場だけあらわれる対話の機微も記された、店の空気やあの集いが、そのまま紙になったようなエッセイ&インタビュー集。

 

そこには、聴き手と話し手のあいだを縫うようにしてまどろむ(きっと、話を聴いているのか…)ネコたちの存在があります。ページを閉じたわたしは、やっぱり目をしばたたかせているのでした。

 

なぜここまで人の話を聴くことに真剣なのだろうと思うほど、聴いているときの店主の目には、かつての会で感じた、あの凄みがありました。

 

このページをめくって、やっとその理由となるものをほんの少し、垣間見ることができたような気がします。でもそう思った瞬間、どこからともなく、やっぱりあのビリー・ホリデイの歌声が聞こえてくるのです。

 

  

 

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ぜひ、お手にとってみてください。

 

トムネコゴでの販売、また地方発送も承っているそうです。

(下記アドレスに希望メールを送れば、手順等を手配してくださるとのこと)

 

[アドレス]

thomnecogo@gmail.com

 

気になる方はブログで check.

 

[トムネコゴさんのブログ]

http://thomnecogo.seesaa.net/article/492012791.html

  

Book detail―――――――

『話しを聴くネコ』平良 巨[著]

(とむねこ堂:発行)

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2022/09/27

[ 表紙デザイン・本文組版担当 ]『Founding Members Exhibition -Atelier Grapefruit』(アトリエグレープフルーツ)

[ 表紙デザイン・本文組版担当 ]『Founding Members Exhibition -Atelier Grapefruit』(アトリエグレープフルーツ)

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美術家・井坂奈津子さんが代表をされている「アトリエグレープフルーツ」。

 

[アトリエグレープフルーツ Instagram]

https://www.instagram.com/atelier_grapefruit/

 

10月に催される、アトリエグレープフルーツの立ち上げに携わった3人による作品展「Founding Members Exhibition」をコンセプトにした、できたての作品集が手元にとどきました。

 

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初代の代表であった吉田迪子さん、画家の小島顕一さん、そして井坂奈津子さん。3名の作品に触れることができます。

 

また、詩人・藤原安紀子さんによる書き下ろしの作品「まぶたにまつわる手記三篇」もおさめられた、全40ページ。

 

編集を担当してくださった井坂さんとやりとりを重ねながら、わたしは本文の活字組版ページと表紙デザインを担当いたしました。貴重な制作のひとときでした。

 

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アトリエは、今から14年前(2008年)、吉田さんの吉祥寺にあったお住まいを開放したことをきっかけにはじまったアートの場だったといいます。

 

アメリカの黒人文学を研究・翻訳される大学教授でもあった吉田さんは、闘病を経て亡くなられる直前まで、たくさんの絵画作品を残されました。それらの一枚一枚とも、このページのなかで触れることができます。

 

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その後アトリエは、画家の小島顕一さん、井坂さんへと受け継がれていき、途中拠点を移しながら、現在は練馬を中心に、創る場を広げられています。

 

お近くの方は、ぜひ目の前で、作品の空気に触れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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アトリエグレープフルーツ 3人展

「Founding Members Exhibition

-Atelier Grapefruit」

 

吉田迪子

小島顕一

井坂奈津子

 

2022/10/2〜16(木曜休廊)

12:00-19:00(最終日 17:00迄)

ぎゃらりー由芽のつづき

東京都三鷹市下連雀4-15-2-101

 

(※作品集は10/2からの作品展の期間より販売開始/¥1,000-yen

会場、またアトリエから郵送〈+送料 370yen〉でもお求めできるそうです)

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